今回のテーマは「目利き+価格設定」、画像のボルダーオパールを実際に目利きし、「手放してもよいと思える価格」を決めていきたいと思います。みなさんも、どうぞ一緒にお楽しみください!
目次
ボルダーオパールの目利きの仕方は?
人それぞれ色々な目利きの仕方があると思います。私が学んだ目利きの仕方でよろしければ、以下のページにてご覧いただけます。
>>知って得するボルダーオパールの価値を決める5つのポイント
1. 目利きするボルダーオパールは?
重さ「69.3ct」、コロイト産の天然ボルダーオパールです。もっと詳しく言うならば、マトリックスと言われているタイプのボルダーオパールになります。
<<マトリックスオパール>>
2. 石をパッと見た時の感想は?
「うわっ、凄い色だな!ジェムだ!!」
敢えてそのまま書きましたが、オパールマイナー(オパールを掘っている人)のコレクションボックスから出てきた「この石」を見た時の私の感想です。
さて、一体どのくらいの価値がある石なのでしょうか?
早速ですが、いつものように厳しく目利きしていきたいと思います。まずは遊色の強さから、
3. 遊色の強さ
どう厳しく評価しても「ジェムカラーの上」、極めて強烈な遊色の強さを持っております。
これは、非常にパワフルなプラス要素であり、これだけで(他に大きなプラス要素が無くても)石に極めて大きな価値を与えることが出来ます。
それもそのはず、もうこの上にあるのは「ジェムカラーの極上」と「ジェムカラーの超極上」だけで、その強さの遊色を持っている石であれば、もしかしたらそれらは「トップグレード」と呼ばれてもよい石かもしれません。
<<映像>>
4. 遊色の示す色
私の目に映った遊色の色は「赤・オレンジ・黄・緑・青(ライトブルー)」、色の割合はさて置き、異なった5つの色の遊色(マルチカラー)を楽しむことが出来ます。
「メインカラーは?」と聞かれれば「オレンジ」と答えるのですが、どこから来たのか画像(映像)ではグリーン系の色味が強く映っています。
「光源のあたる角度の違い」・「光源までの距離の差」、例えそれらがほんの僅かなものであったとしても、示す遊色の色に如実に影響を与えているようです。
なお、赤の種類はオレンジ系レッド、VERY RED(ベリーレッド)の赤ではありませんが、(どう辛口に評価しても)この石が持つ「ジェム遊色のマルチカラー」はレアなものです。
5. 遊色の輝き
母岩に張り巡らされた線路の中を、ジェム遊色が「ぐるんぐるん」と力強く駆け巡ります。この極めて独特な遊色の走り方は、ジェムマトリックスならではのものです。
これだけでも価値を「ぐっと」上昇させるには十分なプラス要素ですが、さらにはこれに「オレンジのジェムフラッシュ」です、この石は一体いくらぐらいになるのでしょうか?
6. 模様
可もなく不可もない模様です。仮にこの石が「美柄」や「レア」と表現出来る模様を持っていたのであれば、価値は「さらにぐーんと」高まっていたでしょう。
母岩と遊色が創り出す模様からくる美しさは、他のオパールでは味わえないボルダーオパールならではの醍醐味だからです。
7. 大きさ
私の基準で「大・中・小」とつけるのであれば「サイズは大」、迫力のある「ずっしりとしたボディ」を持っております。
・サイズ:縦:41mm x 横:16mm x 厚み:9mm(※最長部分で計測)
・重さ:69.3ct
大きさに対する私の考え方は?
考え方の違いが表れる興味深い目利き要素ですが、私は遊色がきちんと確認出来る大きいサイズのボルダーオパールには、多かれ少なかれプラスの価値が与えられるべきだと思っています。もっと詳しく
8. 石の状態
フラクチャーあり・キズあり(中小の穴・欠け・研磨の甘い個所を含む)※サイド部分含む ※裏面に欠け(欠けのような穴)あり
<<石の状態(裏面)>>
<<石の状態(サイド)>>
石の状態に対する私の考え方は?
ボルダーオパールの場合、その性質上100%クリーンな石(マイナス要素がゼロの石)を見つけるのは非常に困難です。そのため許容範囲内のマイナス要素であれば、価値がそこまで大きく下がることはありません。
さほど気にならないキズであったり、ボルダーオパールの性質上しょうがないと思える小穴などであれば「許容範囲内のマイナス要素」とし、正規の価値より5%~15%ほど割り引いて考えるだけで結構だと思います。もっと詳しく
9. 総合評価
それでは、以上の事実を踏まえ、単刀直入に出品価格(販売価格)を発表したいと思います。
<<69.3ct>>
販売価格:1200000円(税込)
えっ、こんなに安いの?
えっ、こんなに高いの?
まっ、これぐらいか。
色々な意見があると思いますが、この石の価値をどうしても貨幣の価値で表す必要があるのであれば、私の数字は上記のものとなります。
ただ、前回850000円でのオファーがあった時も手放せなかったので、仮に1200000円のオファーをいただいても手放すことは出来ないかもしれませんので、その旨ご了承ください。
なお、上記の価格は2022年10月24日時点、半年~1年単位で価格見直し(値上げ)の可能性あり、グレードの高い石は今後もぐいぐいと価格が上昇するでしょう。
あっ、販売時の文面(タイトルと商品説明)はこんな感じになります。
【タイトル】
【映像有★S 69.3ct 大粒 超強烈 ジェム遊色 ジェムフラッシュ マルチ遊色 マトリックス】ボルダーオパール ルース コロイト産 S
【商品説明】
今回の出品商品は、オーストラリア、クィーンズランド州西部コロイトで採れた、天然ボルダーマトリックスオパールのルース(69.3ct)になります。
その美しさをお伝え出来ていないのが残念ですが、極めて強い色の遊色が魅せる輝きが売りの、目をくぎ付けにするような美しさを持つマトリックスです。
Sクラスの一品、コレクションにいかがでしょうか。
※フラクチャーあり・キズあり(中小の穴・欠け・研磨の甘い個所を含む)※サイド部分含む ※裏面に欠け(欠けのような穴)あり
あとがき
遊色の強さが石の価値をぐんと高めました。この石が持つ遊色の強さ、トップグレードの石と比べると見劣りはありますが、もうほんの少しで肩を並べることが出来るぐらいの「極めて強いもの」であることは事実です。
「極めて強いジェム遊色を持つ石」
「(非常に)強いジェム遊色+非常にレアな柄を持つ石」
このようなボルダーオパールと出会える機会は本当に少なくなりました。
余談ですが、私はこれらの石を「クォータートップグレード」や「セミトップグレード」と呼び、出会うことが出来た時には多少高くても積極的に入手するように努めております。懐は寂しくなってしまいますが、これらのグレードの石に「まった」をして考えようものなら、数日後には他の誰かの手に渡ってしまうからです。
※このページ内で何度か登場している単語「トップグレードの石」ですが、極めて強い色のジェム遊色であることは絶対で、その他の要素(遊色が示す色・遊色の輝き方・模様)にも「極めて」という言葉を使って称賛したくなるような「もの凄い何か」を持っているのがトップグレードの石です。
さらに続けるのであれば、これらの石は「オパールマイナーの家宝」と言っても決して過言ではない石で、見せてもらえる機会があるならば、それ自体が滅多に無い大変有難い出来事となるでしょう。
なお、ここで金額のことを述べるのは無粋なことと承知しておりますが、気になるであろうこれらの石の値段、(現地で知人のオパールマイナーに直接譲ってもらったとしても)一石、百数十万円~数百万円が相場といったところです。トップグレードの石、いつかは手にしてみたいものです。
以上、「価値は?強烈なジェム遊色を持つボルダーオパールを目利きしてみた!」でした。完
SNSは要チェック!!
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・作者に気軽にメッセージ
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作者のインスタページへ
(フォロワー680・フォロー38)
※2019年6月より
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※2022年5月より
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記事公開日 2019年11月20日, 最終更新日 2022年10月23日